キルトに綴る小さな愛のかけらたち

「わたし」の心身たましいを通した気づきのピース・しなやかに生きるためのアイディアと洞察

《朝活アートdeセルフケア in Instagram》特別Ver.《自作詩との共鳴》

 

台風一過の夜に

 
長い時間……どのくらいの時間か分からないけれども、たぶん長い時間、眠りつづけていた。

目を覚ますと、外はまだ暴風域のようでガタゴトと音をたてている。

風が吹きさらす気配をぼんやり感じながら、また眠りについた。


何度目かの目覚めで、わたしは身体をゆっくり起こして時計をみる。

すっかり夕刻に入っており、嵐も過ぎていったようで、少し安堵しながらも身体は動かずまま。

 


そういえば、まだ何も口にしていなかった。

胃が「食べ物がほしい」と訴えている。


昨日から食事らしい食事をしていない。そう、わたしは低飛行になるほどものを口にしなくなる。そもそも「食べる」ということに興味もない。


 
ふとベランダにつづく掃き出し窓を開けようと、のっそりと起き上がる。

昨日から雨戸を閉めたままで外が明るいのか暗いのか確認もせず、ただ身体を横たえていたままだった。


窓を開くや、目に入ったのは星々。

たしか先ほど夕刻までゴーォゴーォと風吹き荒らしていたはずなのに、別世界の扉を開いたように、そこにはキラキラとした夜空が。

 

 

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天頂もあかるい。

これは月の光か。

見上げると、月が煌々と。そのすべてがわたしの眼に入ってきた。 

 


この空は、西の人にも東の人にも、南にも北にも、つながっている。

 

そんな言葉がふいに頭のなかを歩いてきて。

急に、かの人を思い起こし、思わず涙をこぼしそうになった。


 
わたしは、相変わらず、ひとりで。誰がどう解釈しようとも、ひとりで。

何も持っておらず。 

 


そして、誰かの期待のために生きているわけではない。

わたしは、わたしを生きるために生きている。

 

 
わたしが、わたし自身を生きるために生きていることが、誰かの刺激になり、感動になり、鏡になり、反面教師的な姿になるというのなら、それはとてもありがたいことで、喜びだ。

 


ただ、それを前提で生きているわけではない。

 
そう思ってしまうところが、おそらくわたしをより一層「孤独」へ導いているのでしょう。

それでも、わたしはわたしでありたくて。

 

幼くて弱かったあの頃からずっと。

「わたし」が失っていたものを取り戻すかのように、わたしは、わたしでありたくて。

 


キラキラと輝く星々たちは、煌々と輝く月は、そんな頑なわたしにも、黙って光をあててくれる。


それがまた、ありがたく思う一方で、わたしの過剰な“やさしさ”が自分自身を苦しめる。

 

 

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たくさんの“甘いもの”を分けてほしくて。

わたしのために、世界のすべてが動いてほしくて。

わたしが楽に生きられるように、周りに助けられたくて。

 


そしてわたしは、ただ、ここにいる。

動くのはわたしではなく。


わたしは、ただここにいて、全てのものから恩恵を受け、やりたいことをやりたいだけやってのけ。

周囲からは余りあるほどの賞賛と“甘い”気分を投げかけられ。


あかつきにわたしは、しっとりと潤い、脳裏に浮かべた“妄想”をつぎつぎと現実化してゆく。


 
次の瞬間、夜空にむかって尋ねた。

そんなことはあるまいなあ、と。


きらめく星たちと煌々と輝く月は、わたしに答えた。 

 


おやすみなさい。

なにもしなくてよい。


なにもしなくても、ただ世界はまわっている。


あなたがここに、いようといまいと、世界はまわっている。


心配ご無用です。

 


では、また明日。生きていたらね。

 


(201410)

 

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* * * 


【朝活アートでセルフケア】
 2日分の穴埋め特番?! 

 

以下2つのメディアで【自作詩の朗読】をしています。

 

YouTube

https://youtu.be/W9ycK_Dvcak


【朝活アートdeセルフケア】by《キルトラボ》特番

 

 

インスタグラム IGTV版

https://www.instagram.com/quiltlabarts/channel/

www.instagram.com

 


《キルトラボ》高山佳緒理としては初公開

【自作詩の朗読】です。 

 

この企画は、

元々《キルトラボ》高山佳緒理が

 

アートセラピーの方法を用いた「セルフケア」を

インスタグラムのライブ機能を使って
シェアできたらなぁと

突発的に、不意に、無計画に、

あくまで突発的に、始めたものです。

 

それが日々やっていくうち

1週間が経ち、10日がすぎ、、

いろんな可能性を感じ始めました。

 

 

この「可能性を感じ始めた」というのは、

 

わたしの投稿をごらんくださったり
試みに参加してくださったり、コメント入れてくださる

つまり、コミットして場を共に創ってくださってる
人たちの自身の可能性

 

であると共に、

 
長らく失いかけてた力を呼び覚まし、
改めてイロイロを築きなおせる、かも?!

という、わたし自身の可能性 も含みます。

 

 

そんな最中のある日、

『朝活アート〜』ライブ中に作った作品に付いた
あるコメントから、ひとつの記憶が蘇りました。

 

人生で何度目かの苦しみの《深淵》にいた
数年前のある日、

朝ではなく夜に眼が覚めて
つれづれに書き綴った「詩」があるのですが、
それを思い出したのです!

 

なんとなくそのことが頭からはなれず、
どうしたものかと思ったとき、

 

わたしが主軸として関わっている
『表現アートセラピー』の特性のひとつである
「クリエイティブコネクション」という概念に照らし 

 

作ったアート作品を深めるために
描く作る以外の方法……
久しぶりに「声」に出して読んでみようかな。。

と思いついたのでした。

 

 

奇しくも、この「詩」が生まれた当時、
苦しみから這い上がらんとするかのように
自作や人さまの書いたものを
「声を出して読む」つまり『朗読』しまくってた時期がありました。

 

こんな感じで

一つひとつは小さなことなのに、
集めるとけっこうなチャレンジになったり、
成果になってたりしますね!

 

 

久しぶり……6年ぶりくらいに
自作の書きものを声に出して読む試みをしました。

 
これを今わたしと繋がってくれている人に
シェアしたくなり、

それで、上記のような動画に至ったというわけでしたー。

 

おぅおぅ〜。
ひさびさ長々と顛末をつづってしまった😅💦

 


今回は、アートセラピーの方法を用いた
「セルフケア」ワークというより
ひとりの表現者、アーティストとして表現しております。 

 

 (とはいえ、このプロセスがセルフケアにもなりうることもある〜。)

 

如何せん600年ぶり(!)に朗読なんかやったので、
聞きづらいところがあるやもですが
(しかも速くアップすることを優先して一発録り)


これを機にときどき 別枠で アップしていこうと思います!

 

 

というわけで。

ココに「活字版」も置いてゆくよ。

 

お楽しみいただければ幸いですし、

わたしの試みがなんらかの刺激になり
誰かのメンタルセルフケアや
リフレッシュに繋がれたらなお幸いです!

 

では、、
今宵も明日も、また生きてゆこう〜。

 

 

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オリジナル詩:『台風一過の夜に』

原作:高山佳緒理(C_monou)

BGM: 衛星の夜 written by Ryo Lion
https://dova-s.jp/bgm/play12335.html
(DOVA-SYNDROME) 
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